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きままにイラン(3) [きまま旅]

どうしようかな~

朝ごはんを食べながら、この日の予定を決めあぐねていました。

シーラーズにはまだ見るべきものが残っていたのですが、イラン
の滞在日数はこの日を含めて、あと5日間しかありません。
4日後の夜にはテヘランのイマーム・ホメイニ空港から帰ります。

途中でなにがあるか分からないので、最終日はテヘラン市内に
泊まって、テヘランから空港へ向かいたいところ。

テヘランへの道すがら、世界の半分とまで言われたイスファハン
には絶対に寄りたいし、砂漠の町ヤズドにも行ってみたい。
そうなるとどう考えても日数が足りない。
やっぱりこの日数で3都市は厳しいか・・

食後のフルーツをかじりながら、どの街に何泊するかで悩みます。

えーい、もうこうなったら行き当たりばったりだ。
決めた、ヤズドに行く! いまから行く。


という訳で、シーラーズのバスターミナルへやってきました。
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建物に入ると、複数のバス会社のチケット売り場が並んでいます。
どの会社がヤズド行きを扱っているのか分からないので、窓口の
人にYazd(のペルシャ文字)を見せると、うちじゃない、あっち
のバスだと教えてくれます。
iran_302.jpg

シーラーズからヤズドまでのバスは2時間おきに出ています。

ヤズドまでは115,000Rials、およそ460円(2014当時)
安っ! ペルセポリスの入場料より安いではないか。
だって、距離にして約300km、所要時間7時間のところがですよ。
300kmとえいば、東京ー名古屋間に相当します。

なんとかヤズドまでのバスチケットを買うことができました。
iran_303.jpg
でもね、数字が見慣れたアラビア数字ではなくペルシャ数字です。
意味不明。まあ数字だけは覚えたので、置き換えられますけどね。
あ、でもTimeのところにアラビア数字で11:30AMと書いてくれて
います。ありがとー。

そういえば、イラン人は本当に親切です。
チケットを買うときも「大丈夫か?」「俺が助けるぞ」などと
ワラワラと人が集まってきます。
でも、ほとんどがペルシャ語で話してくるので理解不能ですが。
たまに英語のわかる人がいると、周りの人に通訳してくれます。
でも別に通訳してくれなくていいんですけどね。

バスの発車時刻まではだいぶ時間があるので、外のベンチで
座って待つことにします。天気がいまいちですな。
iran_304.jpg

おっと、大事なことを忘れてました。
ヤズドに行くのはいいけど、泊る場所を確保せねば。
歩き方に載っているホテル(安いとこね)に電話します。

プルルー
ホテル「#$%&”!#」 ←たぶんペルシャ語
モンガ「ハロー、今日部屋空いてる?」
ホテル「あるよ、パスポート番号は?」
モンガ「あれこれしかじかです」
ホテル「OK、じゃね。バーイ」

携帯借りてきてホントによかった~。
そして電話を切るのを待っていたかのように話しかけられます。

「どこから来た」
「どこが良かった」
「どこへ行く」
「イランは好きか」
「仕事は何してる?」
   ・
   ・

お決まりの質問です。

でもね、なんだか楽しいのです。
だってほとんどの人は、“どうしようかなぁ、話しかけたいなぁ”
というオーラを発して、こちらをチラチラと見てくるのです。
そして目があうと、それ幸いと話しかけてきます。

英語がわかる人はきっと外国人と話したいのだと思います。
そして入れ替わり立ち替わり、同じような会話が始まるのです。
退屈はしなくていいんですけどね。

おっと、そろそろバスの時間だ。
えーと、私の乗るべきバスはどれでしょう。
Service No.というのが発車番号だろうか?
あたり!
無事乗車完了です。
バスの中にはスパイダーマン? アメリカ嫌いのはずなのに・・
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北側からシーラーズに出入りするときは、この門の横を通過します。
完全にブレブレですが、なんでも有名な門らしい。
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そしてバスは、ひたすらイランの大地を疾走していきます。
iran_307.jpg
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途中、ドライブインのようなところでトイレ休憩のため停車します。
バスの乗客は全部で10人ほど。
みんな無口で話したりはしないのですが、私を気にしていることが
ヒシヒシと伝わってきます。イラン人はシャイな人が多い気がする。
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お昼ご飯を食べていないので、売店でジュースとお菓子を購入して、
エネルギー補給。

休憩時間がまったく分からないので、あまりバスから離れないように
します。ま、周りはなにも無い荒野だから、行くところはないけど。

標高が高く天気も悪いせいか、外はとても寒い。
運転手もバスを降りているのでバスの中には入れません。
仕方なく、他の乗客と一緒に待ちます。
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運転手が何か声をあげると乗客がバラバラとバスの方に集まります。
どうやら出発のようです。

そしてバスは再び走り出します。
ヤズドに近づくにつれて山は見えなくなり、砂漠っぽくなってきます。
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出発から6時間半、ヤズドのバスターミナルに到着しました。
時刻は午後6時過ぎ。
空はすでに暗くなり始めています。
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バスから降りると、同じバスに乗っていた若い女性がこちらを見て
いるのに気が付きました。
なんか話しかけたそうにしている。
えっ、まさか逆ナン!? まさかね、イスラムの国だし。

なんだろう?と思っていると、ちょこちょこっと近くにやって来て
話しかけられます。
たどたどしく英単語を並べて話してくれた感じだと、どうやら泊る
場所を心配してくれていたようです。
なんて優しいんだー!

大丈夫、ホテルを予約してあるからと告げて本のページを見せると、
こっちへ来いとタクシー乗り場まで連れて行ってくれます。
そしてドライバーに本を示して、ちゃんと送るように言ってくれて
いるようでした。


砂漠の町ヤズドは新市街と旧市街に分かれているのですが、空港や
バスターミナルは新市街に近いほうにあります。
てもホテルは旧市街にあるホテルがおすすめです。
せっかくなので趣のあるところに泊りたいじゃないですか。


ホテルに到着~
んっ!?
なんか違うような気がする。
うん、明らかに違うよね、予約したホテルと。
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はぁ、やっぱりこの国のタクシーもか・・
タクシーだけは万国共通で信じてはならないもののようです。
結局もう面倒くさくなって、連れてこられたホテルに泊まりました。
交渉成立するとしっかり案内料受け取ってましたよ、そのドライバー。
予約したホテルのひと、ごめんなさい。
文句はあなたの国のタクシードライバーに言ってくださいね。


ヤズドでの宿はここ。旧市街の路地裏にあるZargar-e-Yazdi House
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ホテルはキャラバンサライ(隊商宿)といわれる伝統ある作りです。
中庭をぐるっと囲うように客室が並んでいます。
その昔、シルクロードを旅する隊商もこういう作りの宿でチャイを
飲んで休憩したんですかね~
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お部屋の様子(カーテンの向こうは中庭です)
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ちなみにこのときは他に宿泊客がまったくいないようでした。
ロビーでも中庭でもレストランでも従業員以外の人間と会うことは
ありませんでした。

中庭に面して、ペルシャ絨毯のひかれたあがりもあります。
うひょひょ、独り占めですよ。
iran_319.jpg

レストランも併設されています。
疲れたので(バス乗ってただけですが)、ここで夕飯を食べよう。
メニューはと。
iran_314.jpg
一番下のNESKAFEとCOFFEEって何が違うんだ?
スペルも怪しいが。。

iran_315.jpg
注文したのは、フライド・トラウト(マス)とライス、BEER。
BEERといってもイスラムの国なので、当然アルコールはご法度。
これはレモンジュースですね。なぜこれをBEERというのか疑問。


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